ゲーム実況、レビュー動画、挑戦系動画etc・・・。 YouTubeには実に様々な動画がアップロードされていて、観る側としては金のかからない娯楽の一つです。
それも単に「観て楽しむ」というレベルではなく、利用者に必要な情報を提供して役に立つ、という実用的なレベルに達しています。
例えばレビュー動画は実際にモノを購入する時に、あらかじめ使用者の生の意見を知ることができます。 それがメーカーさんの影響を受けていない個人の動画であれば、当然厳しい意見も出るでしょうから、視聴者にとっての有益な情報となりえます。
ゲーム実況もそれによって、購入者は買う、買わないを決めることもありえますし、自分が現在プレイしているゲームが行き詰っていた場合、動画を観ることによって攻略のヒントを得ることもできます。
もう一つ、こちらは「情報提供」という視点というよりも単に「注目を集めて閲覧数を伸ばす」という分野があります。
いわゆるメントスコーラと呼ばれるものであったり、友人に仕掛けるドッキリ動画、心霊スポットライブ中継といったジャンルですね。
一時期YouTubeは世間を騒がせた時期がありました。 高速道路を異常なスピードで走行したのを撮影したり、クラスメイトを暴行した動画、コンビニの冷蔵庫や食品にイタズラをした動画などです。
さすがにこれらは世の良識ある人たちから糾弾され、本人たちも特定され罰せられました。
僕は彼らが罰せられたこと自体は当然だと思いますし、別に擁護はしませんが、新しいメディアの黎明期にはどうしてもこういうものが出てくる時期というのは避けられないのではないかと思っています。
新しいものが出てきた時、みんな一様に興奮し、いろいろ試行錯誤する。 当然最初はルールもないし規制も存在しないので、各々が自分の好きなように行動するわけです。
その結果、人々の注目を集めるいわゆる「勝ち組」が出現してきます。 彼らはいわばアメリカ西部劇のフロンティアスピリットを持った人たちです。
彼らはドンドンYouTubeという「開拓地」を切り開いていきます。 ただ残念なことに、彼らは独自のルールで動くがために、公序良俗に反する者が出てきてしまうのです。
こうなると法律の力によって取り締まるしかなくなります。 無法地帯であったがゆえにきらびやかで玉石混淆であった世界が、色褪せた平坦な世界に変わる残念な瞬間がやってきます。
かくして現在は違法動画発見→通報→削除→検挙、みたいな流れになっていてインターネットの世界も無茶は出来なくなっています。
しかし僕はYouTubeを非常に有用で強力なツールと考えていますし、別に無茶して目立つ必要はないと考えています。
まず、「有用な情報を提供して対価を得る」というのは昔から民間放送が何十年もやってきたことであり、なくならない手法だからです。
YouTubeは民放の仕事がいわば個人レベルでできるのです。 その上、現在はいろんな面で規制が多いのは事実ですが、まだまだ色々なことが試せる余地が残されていると思うんです。
放送局であればせいぜい何十局からしか発信されない新トレンドも、YouTubeなら何万という頭脳から生まれてくるわけです。