僕は4年前の冬、車上荒らしに会い、ダッシュボードに入れてあった財布を盗られました。
原因は、助手席に空ののし袋を置いていたことでした。 後日現金を入れ、ご祝儀を渡す予定だったのです。
でも犯人にはそんなことは分かりません。 どうしたって、お金が入っているように見えるでしょう。
僕も車上荒らしなんて初めてだったので、最初は「?」から始まりました。 運転席のドアを開けようとすると窓が変に白い。
しかも一部分だけ。 そして解錠してドアを開けるとパラパラ音がする。 ちょうど画用紙に乾いた土を落とすような・・・。
音の発信源を探すとそれは砕けたガラスでした。 サイドガラスが割れていたんですね。 最初に見た白い窓は「細かいひび」だったんです。
さすがにここまで来ると、自分の車に何が起きたのかが分かってきました。 これが車上荒らしだと分かった時、僕の手は無意識にダッシュボードを開けていました。
「逝ったか。」僕の第一声はこれでした。 今はもうしていませんが、僕はこの頃、財布をダッシュボードに入れていたのです。
10年近く続けてきた悪習でした。 しかしそれまでは盗られるなんて考えたこともありませんでした。 見えませんしね。
僕は助手席に散乱したのし袋を呪いました。 犯人の最初の目的がこれだったのは間違いありません。 しかしのし袋は空だった。
苦しまぎれに開けたダッシュボードから、現金3万円の入ったプラダの財布が出てきたというわけです。 犯人にはタナボタだったことでしょう。
その後の展開については退屈なので省きますが、結局犯人は見つかりませんでした。 それに仮に見つかってもお金は帰って来ないと警察から言われていましたので、正直僕にとって犯人はどうでもいい存在でした。
僕にとっては、というより財布をなくされた方にとって最大の懸念は、免許証、キャッシュカードを始めとしたカード類だと思います。
再発行への船出はいつ果てるとも知れぬ終わりのない旅にも似ています。 僕もなんだかんだで盗難前の状態に戻るのには2カ月ほどを要しました。
僕はこの時、間に合わせで安物の財布を使っていたのですが、ちょうどいい機会だからと質の良い財布を新調しようと決めました。
かしか、検索に「財布 高品質」みたいな感じで入れたことを覚えています。
ココマイスターとの出会い
僕が盗られたのはプラダの財布でした。 僕はブランド品にそれ程詳しいわけではありませんが、なんとなく「高品質=ブランド品」みたいなイメージを持っていました。
ですので、検索には「プラダ」やら「シャネル」やら「ダンヒル」やらの文字が踊ると思っていました。
しかし出てきたのは、全然聞いたこともない「ココマイスター」というブランドでした。
当然ながら、公式サイトが検索トップに位置しており、その後にユーザーのレビューブログなんかがズラズラ続く、といったおなじみの構造です。
まずは公式サイトを覗いてみます。 どうやらオーダーメイドのシステムをとっているようでした。 そのためか、値段は決して安くはない。
しかし、品質やアフターサービスはしっかりしていそうでした。 こうなると実際に購入した人の感想が気になってきます。
で、レビューを見てみたのですが、これがまた好評価なんですね。 「買ってよかった」、「ここのブランドで揃えたい」みたいな文字が踊っています。
「ここで買おう。」 僕は意を決しました。 僕は印鑑なんかの一生ものの買い物は最高級のものを買うと決めています。 その方が大事に扱うからです。
財布は僕の中では一生ものの買い物ですので、もちろん一番高いものを購入させて頂きました。 デザインも一番良かったですし。
2013年に購入しましたので、今年で使用4年目になりますが、今のところ劣化なんかはなく問題なく使えています。
メーカーの説明では、使い込んでいくに従って表面に細かいキズや色の変化が現れ、それが財布に何とも言えない個性を出していくそうです。
僕は大事に扱いすぎているのでしょうか。 今はまだ目立ったキズもないし、色も変わった感じがありません。 そうなる前にこっちが先に死んでしまうかも?(笑)
僕的には、確かにここの財布の品質は間違いないと思います。 財布より僕の死の方が早いでしょう。 値段は確かに高めですが、優秀な国内メーカーを応援する、という観点にたつのなら是非、購入されてみてはいかがでしょうか?