ヒゲおやじ

ある男の後半生(こう反省)

人生論

男の三大娯楽のひとつ、酒について

投稿日:2017年5月18日 更新日:

僕はもういい歳こいたオヤジなんですが、酒を理解しているかと言われれば「否」と自信を持って言えます。

僕が酒を本当にうまいと思う瞬間は、「思いっきり汗をかいたあとの一杯目のビール」しかありません。

パチンコで大勝ちをした時に酒屋でドンペリを買ってみたり、飲み屋でいいふりこいてジョニ黒なんかを注文したことがありますが、正直これらの何が良いのか分からなかったですし、今でも分からないままです。

酒の味を極める方々は本当にこういう「銘酒」を美味しいと感じて飲んでいるのか、僕には本当に疑問なわけです。

だって僕は好きなビールでさえ、「発泡酒」との区別がつかないんです。(笑)

と、ここまで書いてきて分かってきました。 僕は酒に「味」ではなく「酔い」を求めているのだということに。

僕が生まれて初めてビールに「うまい!」と感動したのは19歳の時でした。 当時ステーキ屋でバイトしていたのですが、閉店後まかないが出たんです。

ドリンクもサーバーから飲み放題でした。 結構な繁盛店でしたので、仕事の後はみんなヘトヘトで水分が不足しています。 しかも19歳と言えば食べ盛りじゃないですか。

そんな疲弊しきった19歳の胃袋にドクドクと冷えたビールが注入されていくんです。 恐らく「砂漠に水」状態だったに違いありません。

「生き返る」というのはまさにこういう時に発する言葉だと思いました。 酒を本当にうまいと思った瞬間でした。

しかし、その店ではビールは一杯だけという制限があったので、「酔う」という経験をするのはまだ先になります。

「酩酊」デビュー

僕が「酔う」という経験をしたのは20歳の時です。 一応、法律的にもOKですね。(笑) しかし浪人中でしたので、身分的にはどうだったんでしょうか。 いい身分?

とにかく、友人4、5人くらいで飲みにでた記憶があります。 最初はみんなで焼き肉やら寿司やらを食べたに違いないはずですが、これはもうすっかり記憶に残っていません。 なんせただの「食事」ですからね。

その後のカラオケバーを鮮明に覚えています。 なんせ僕の初「酩酊」ですからね。

最初に、あたりの「明度」が下がったような感覚にとらわれます。 なんか暗くなった感じっていうんですかね。 この時、ビール3杯くらい。

次に来るのが、気分の高揚。 とにかく舌が良く回り、大した話題でもないことを面白おかしく話せるんです。 酒の席でのトラブルってのは多分、こういう時に一番起きるんでしょうね。

僕も今ではもう、酔いを何百回も経験していますが、この酔い始めから酔いが安定するまでの時間が一番至福に包まれますね。

そして、ある一定のレベルで酔いが安定しますと、酒を補給し続ける限り、幸福感は持続します。

今の僕であれば、ここでアルコールの補給のペースをゆるめ、多少の偏頭痛を感じながら身体のモードを現世モードにしていきます。

しかしこの時は免疫がありません。 周りも悪乗りしてきて、僕も調子に乗ってしまいました。

濃いウイスキーをバンバン飲み、周りの「明度」はさらに下がります。 気分は確かに高揚していますが、そこに不快な感覚が混ざり始めます。

吐き気、眠気ですね。 そして記憶が飛び始める。 さっきまでカラオケしていたはずなのに、なんで座っている?っていう現象が多発してきます。

僕が自分に限界を感じ始めた時、ちょうどいい具合に飲み会が終わりました。

みんなで歩いて帰ったらしいんですが、正直僕は帰途も記憶にないくらいの酩酊ぶりでした。 次の日は悲惨でしたよ。 トイレとか。(笑)

でも酒って、自転車の運転と同じで体で覚えるしかないような気がしませんか?

僕も7~8年の酩酊生活の後にだんだんと自分のペースをつかんでいきました。

その結果、何とか悪酔いをしないというレベルにまでは達することは出来ました。 しかしまだ「酒の味が分かる」という境地には来ていません。

いつの日かワインセラーを持ち、極上のワインに舌鼓がうてる日が・・・・・・来るのかなあ?

-人生論

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