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ある男の後半生(こう反省)

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コロナ禍で映画観る観る

投稿日:2021年4月22日 更新日:

ここ最近、映画を観る本数が格段に増えました。 時間がある時などは一日に3本とか観てしまうこともあります。

作品の選定基準については人それぞれだと思いますが、僕の場合は基本的にミステリー、サスペンス、ホラーが好きなのでまずそのジャンルの中から「いい匂い」のするものを適当に見繕います。

そうして鑑賞した作品が自分の期待値以下ならそれ以上起こすアクションは特にありません。 再び、しかも淡々と次なる作品の物色を始めるだけです。

しかし観た作品がなかなかの佳作であったり、自身の琴線に大きく響いたものであったら、その後の僕の行動は大きく変化します。

まずその作品の「監督」を必ず調べます。 そして他にどういう作品を残しているのかを調べ、似たようなジャンルの作品が他にもあればその作品も視聴します。 そうすることでその監督の「完成度へのこだわり」みたいなものが見えてきます。

そして2、3作観てそのどれもがなかなかの手応えだったのなら、その監督の名は僕の中では永久に残ることになり、作品物色の際にその監督の名前があるだけで、視聴の対象に選ばれることになります。

加えてごくまれに作品の完成度が桁外れの時があります。 その場合は僕の行動パターンはさらに変わります。 映画作品には当然脚本が存在しますが、その脚本に原作が存在しているもの、脚本が監督の手になるもの(いわゆる撮りおろし)、実話等に基づくもの、に大きく分かれます。

そしてもし原作がある場合、それを読むことがあります。 なぜなら今までに僕は原作以上の映画に出会ったことが一度もないからです。

映画には時間の制約があるので原作のすべてを再現することはできません。 それに文字ならば人間の心の細かい動きもたやすく表現できますが、映像では役者の演技だけでそれを伝えきるのは困難を極めるでしょう。

一言でいうと「情報量の差」というものですね。 自由度なんかは文章を超えるものは恐らくないでしょう。 映像では最近になってようやくリアルに表現されてきているものであっても、文章では何百年も前に同じような光景の想像を文字で読み手にさせてきたわけです。

あと、スティーブンキング、トムクランシー、東野圭吾みたいに映画の原作になりやすい作家と、ドストエフスキーのように文豪ではありながらあまり舞台や映画ではお目にかかれないものが存在しますが、これはひとえに脚本の作りやすさかなと考えます。

ドストエフスキーはたいていどの作品も分厚い文庫本2~3冊分の量がありますが、その半分以上が人間の心の動きの表現です。 こんなことを考えていたら急に恐ろしくなって震えが来たとか、あんなことを考えていたら急に全てがバカバカしくなったとか、そういうことが延々と書かれている。 しかしそういうものが無駄なのではなく、彼の場合それがあるから彼の作品が不滅のものになっているのです。

ただ、それは映画とは相いれないのです。 どんなに主人公が頭の中でドストエフスキーを世界の文豪に押し上げるほどの素晴らしい思想を展開したとしても、主人公の取っている行動はソファーの上で寝ているか、A地点からB地点までの100メートルほどの距離をヒーヒー言いながら移動しただけなのだから。

ドストエフスキーを映像化できる監督って出現したらすごいと思います。 まあドストエフスキーに関してはたまたま何作か読んだことがあったので語ることができましたが、他にもこういう「映画向きでない」作家はゴロゴロいるのでしょう。

話題がだいぶそれましたが、映画で大きな感動を得た場合、更なる感動を求めて僕は原作を読むことがあるという話でした。 ただ実際のところ映画以上の感動を得られたという経験はあまりありませんでした。

多分、映画でこれだけ面白かったのだからと無意識で期待値が上がるのと、映画と原作との相違点があるとむしろそちらに注目してしまうためだと思います。

今回は僕の映画の評価行動ということで失礼させていただきたいと思います。

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