ヒゲおやじ

ある男の後半生(こう反省)

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意外な東大出身者たちに思う

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先日、ムツゴロウさん、畑正憲さんが亡くなられました。 自分が幼い頃からムツゴロウ王国を長く経営してこられた大変な動物好きというイメージが圧倒的でしたが、いまWikipediaで彼のプロフィールを確認してみますと、どうも麻雀が非常に強かったようでプロ雀士としての一面も持っておられたらしく、これには少々驚いてしまいました。

ただ彼があの東京大学出身であったことは昔から知っており、そのためか「麻雀が異様に強いプロ雀士」という驚きも一瞬で妙に腑に落ちたというか、「やはり地頭がいいから頭脳プレイに秀でている。」という結論に行きつくわけです。

これは多分万国共通だと思うのですが、政治家とか学者というのは最高学府とイメージ的に結びつきやすいです。 政治家を志す場合、芸能人並みの知名度を持っていたり、家系が代々政治家だったりという特殊な環境下にない場合はやはり学歴は大衆に向けて説得力を持ってきますし、その究極が最高学府ということになってきます。

学者ともなれば学歴偏重の傾向はますます顕著になり、このことは芸能人が政治家になることはよくあるが(近年特に)、学者になることはほぼ皆無といったことからも理解できると思います。 ぶっちゃけた話、政治家はごく一般的な良識と作法を心得てさえいればアバターは誰でも大差はないといえるが、学者は若い頃からの蓄積(芸人でいう下積み)がゆっくりと花開くということもあって芸能人風情が気軽に転向できるという分野ではありません。

であるがゆえに学者にとって高学歴という肩書は「比類ない知識と技術を持つ者」としてその人間に花を添えるわけですね。

そこへゆくと冒頭のムツゴロウさんは動物をよしよし言いながら撫でているイメージが強すぎてすぐには東大卒というイメージが湧きません。 でも他にもいるんですよね、意外な東大卒というべき人が。 だいたいがその道で大成してイメージが出来上がっている人です。

まずは映画「男はつらいよ」シリーズの監督、山田洋次さん。 僕もこのシリーズは大好きですべて観尽くしていますが、このシリーズの間にはさまる「幸せの黄色いハンカチ」、「息子」、「遥かなる山の呼び声」なんかの単発物がもう素晴らしい。

次はドラクエシリーズの作曲家、すぎやまこういちさん。 地味なところでは「帰ってきたウルトラマン主題歌」、「亜麻色の髪の乙女」、競馬場の各種ファンファーレなんかも手掛けておられます。

俳優の香川照之さんもそうでした。 現在はいろいろあってメディア露出を控えておられますが、西島秀俊さんと共演することが多いイメージの名優さんですね。

こういう人たちはきっと東大卒という肩書がなくても世には出たのだと思います。 しかしその肩書を持つことで何か箔というか、例えばスタッフロールに「脚本・監督 山田洋次」と出れば、世界の文学を知り尽くした人がこの作品の脚本を書いている、という印象を持つ人もいるのだと思います。

こんな感じで見てきますと、学歴というものはそれを命綱にする者、単に飾りにしかならない(しない)人、それはその人の生き方によって変わってくるものなんだなあと実感しますね。

自分も個人的には山田洋次監督やすぎやまこういちさんみたいに生きてはみたいですが、何事もなしえていない一般人ゆえに(そもそも東大卒でもない)その夢は来世に委ねることにしましょうか(笑)。

-時事

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