ヒゲおやじ

ある男の後半生(こう反省)

人生論

「好き」というパワーの凄まじさ

投稿日:2024年10月22日 更新日:

僕たちが中学生の頃の社会科の地理はとにかく暗記、暗記で僕は超苦手でした。 同じ理屈で歴史も苦手でした。 ところが公民は同じ暗記物であるにも関わらず、なぜかいつも満点に近い点数を取るほど相性が良かったのです。 でありながら、ずっと同じ先生にすべての社会科科目を教わっていたためか、通信簿での公民の評価がずっと悪かったのは今となってはいい思い出です。 たぶん地理、歴史が壊滅的だったため「こいつは社会科はダメなやつなんだ。」というイメージが出来上がってしまっていたのでしょう。

今冷静にその原因を探ってみますと、歴史や地理は自身から場所や時間が遠い、それに単純に興味がない。 その年代の子供は他のことでたいてい頭がいっぱいです。 好きなアニメやゲームのこと、それにエッチなビデオだったり・・・(笑)。

そんな勉強以外にやることがいっぱいな中学生なのですが、それでもまだ公民は自分の身の回りの政治や経済がテーマだからイメージしやすいし、暗記すべき用語も普段大人たちが話してたり、テレビで聞きなれている単語が多いものだから比較的スルスルと内容が頭に入っていく。

一方地理なんかではまずコルホーズ、ソフホーズあたりで吐き気を覚え始めて、キャッサバ、タロイモあたりでついに吐いてしまう。 歴史でも織田信長や徳川家康のような有名人ならいざ知らず、その他無限に湧き出る北条氏、藤原氏をあまねく把握するのは至難の業でしょう。

そのくせ自分の興味のあるゲームの攻略法、アニメの気の利いたセリフなんかは砂漠に吸い込まれる雨粒のように一目見ただけ、一回聞いただけで覚えてしまうという驚異の記憶力を発揮したりするのです。

昔からこのことを「好きこそものの上手なれ」なんてよく言います。 本当にこの「好き」というパワーはすさまじいもので、繫盛している食べ物屋さんの創業のきっかけが「好きが高じて」なんてのが珍しくありませんし、僕が好きなピアニストの一人であり現在は鬼籍に入っておられるソ連のリヒテルさんも独学でピアノを習得し始めたという話を聞きます。

インターネットが普及している現在では、人間の心の中以外のことはたいてい詳しい写真付きで調べることができます。 僕が中学生の頃は「キャッサバってなんぞ?」なんて友人とけらけら笑いあいながら想像たくましくしていました。 それでもテストには出題されるので、言葉の暗記は必要なわけです。

日常の政治、経済の用語と違ってその言葉を聞いても、物のイメージが全く思い浮かばない上に、それに対してゲームのような興味があるわけでもない。 そうなるといくら脳みそに言葉を刻み付けようとしても、その言葉が先に書いた「砂漠に吸い込まれる雨粒」ではなく「フロントガラスに叩きつける大雨」となり、すべてを反射してしまうのです。

僕は映画が好きで昔からよく観ていますが、若いころは好きな映画の好きなシーンのセリフを一字一句覚えきるまで繰り返し観るなんてことをよくしていました。 今振り返ると対して苦労もせずごく自然にいつの間にか覚えていたものです。 それはやはり「好き」だからです。

一方、最近は加齢のせいなのかアマプラのようなサブスクを利用しているせいで料金上のリスクが減ったからなのかわかりませんが、同じものを二度観て途中でデジャヴュ(笑)を感じて止めたりすることが増えました。

そもそも昔のように好きな作品に出会っても「セリフを全部を覚えたい」という欲求がなくなりましたし、脳自体もかなり加齢で劣化していると自身で実感できるのです。

そういう意味で勉学を極めるなら若いうち、というのは皆が一様に言うことだし非常に理にかなっています。 しかしそこに「好き」というパワーが加わってこそ、その命題は達成されるでしょう。 過去も現在も一流と呼ばれる人たちは自身の分野のことが大好きということは例外なく共通しているからです。

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