僕には霊感というものが一切ありません。 ですので幽霊というのがどのように見えるのか、あるいは聞こえるのかは本を読んだり、人から伝え聞いたりして知るしか手段がありません。
まず霊の存在についてですが、一回も見たことがない以上、「いる。」と断言はできません。 ただ、どこかの教授のようにすべてを否定する気はありません。
僕は本能的に「居そうだな。」とは感じています。
理由の一つは「幽霊」、「怪談」、「呪い」のいう言葉は世界中にあり、太古の昔から何百年も語られているからです。
もう一つは僕が実際に遭遇したことなのですが、これは僕が霊体験をしたということではありません。
その頃、僕は20歳くらいでしたがある事情で数日間、弟を自分のアパートに住まわせていました。 今はもう鬼籍に入ってしまいましたが、その時は僕達兄弟を可愛がってくれた祖母はまだ生きていました。
しかし祖母は糖尿病を患っており、病院に入院していました。
ある朝、僕が目を覚ますと弟がすでに起きていて部屋の壁をボーっと眺めています。 いつもと様子が違ったので「どうした?」と声をかけました。
「今、人が死んだ。」と弟が言いました。 「?」僕は言ってることが分かりませんでした。 僕はいつもと変わりません。 何も感じない。
それから2時間くらいして実家から電話があり、祖母の死を知らされました。
これはまぎれもない僕の実体験です。 こういう経験があるものですから、「霊」と言っていいかどうかは分かりませんが、人外の力みたいなものは確かにあるのかな、と思うのです。
いわゆる「虫の知らせ」と言われるもので、霊的なものとは違うのかもしれませんが、こういう経験が僕を大槻教授にさせないわけです。(笑)
だからといって完全に肯定派に回るのもちょっと疑問があるわけです。
一番の理由はなんといっても「僕自身が霊を一切見たことがない」からです。 一度でも見てしまえばその瞬間から僕の持論は覆るのですが、今のところその兆候はないようです。
あと、もし霊がいると仮定するとしてもその霊のとる行動に若干、疑問を感じる点があるからです。
まず第一に、なぜ彼らは暗い場所を好むのか、という点です。 霊というのはもしかしたら紫外線が苦手なのでしょうか? あまり、炎天下の明るい場所で目撃されたという話を聞きません。
あと、大勢の人のいるところに出現することもあまりないようですね。 もしかしたら霊というのは極度にシャイなのか、あるいは生前シャイだった人が霊として出現するのか、そこらへんは僕にも分かりません。
また時として霊は被写体として写真に写り込むことがありますが、みんなまるで申し合わせたように青白く、やせ細っています。 にこやかで丸々とした霊が写った心霊写真なんてのも、あまり目にしたことがありません。
もしかしたら「陽気な霊」というのはさっさと成仏していなくなってしまい、人間の前に出てくるのは精神的に問題を抱えた霊たちばかりなのでしょうか?
だとしたら、このような奇妙な共通点も多少の説得力を持ってはきますけどね。
「幽霊は存在するのか、しないのか。」については未だに僕の心の中で乙女のように揺れ動いています。 ただ僕自身、先に述べた祖母の死の件があるために若干「存在する」の方にベクトルは傾いてはいます。
もし霊に遭遇したら、真っ先に報告しようと思います。
[…] 僕はブログの他の稿で書きましたが、自分で心霊体験はないものの身内のある体験を目の当たりにしたために、霊の存在はかなり強く信じています。 […]