七原君というニコ生配信者がいます。 僕が彼を知ったのは3年程前で、確かギャンブル配信だったと記憶しています。 手持ちの残金を全ツッパしてオケラになり大勢のリスナーさんの前で絶叫しているリアクションが面白くて、そこから彼の配信を定期的に視聴するようになりました。
3年程観てきて、色々彼について感じることや言いたいことも出てきたので、今日の話題はそれで行きたいと思います。
まず彼は日常的に金欠であるようで、一応一時的に非正規雇用や短期バイトでしのいではいるものの、どうも仕事というものを「苦痛でしかない、極限まで避けたいもの」と捉えているようで、それが遅刻、欠勤という現象となって現れています。
にも関わらず七原君本人は「正社員採用を目指す」と日々視聴者に宣言しており、配信自体もあくまで趣味の範囲であるとして収益化をしていないようです。 もちろん僕は本人ではないのでどの程度本当か? というのは分かりませんが、僕の受ける印象では半分くらいが本音かな? という感じです。
というのも、彼の配信を注意深く観ていきますと、サービスや商品の購入には気前よくお金を使うのに、人からの無償の好意や親切をあれだけ困窮した経済状況でありながら、一切拒絶するのです。 これは先に上げた配信の非収益化と何か関係があるように感じられます。
そして当の配信はニコ生なので、配信中は当然画面上には彼の発言、行動に対して様々な弾幕コメントが流れます。 ライブ配信という特性上、当然否定的なものやからかった内容のものが多くなりますが、それは仕方のないことでしょう。
しかし僕が彼に対して抱く印象はコメントに流れるものほど悪いものではありません。 なるほど彼は確かに他の30代に比べると社会常識がやや欠乏しているような感じは否定できません。 一方で野球や音楽に関してはこだわりがあるようで、曲がりなりにも語るだけのものを持っているようです。
ADHDと画面上に流れれば、こればかりは七原君には悪いがちょっと弁護できないかな、と思いきや、仕事上の面白エピソードなんかは一字一句配信で再現できるくらいの記憶力はあるのだから、別に地頭は悪いわけではないのかと変なトコで感心したりもする。
その中で僕が彼について理解に苦しむというかどうしてもできないのが金銭感覚です。 とにかく散財する。 仕事を邪魔なものと考えているので、とにかく休みを欲しがり、その孤独を埋めるために散財配信をする。 そして後日、借金と滞納でガチガチの何も変わってない自分に気付き、パニックになる。
こういう配信をもう何回も繰り返し、長期間彼を観続けてきた視聴者さんにとってはある意味「徹子の部屋」のような御長寿番組にも通じる安定感を与えてきたのでしょう。
彼は仕事上のエピソードを語る時、僕が感心するのは変なプライドで自分を美化することが少なく、割と客観的に第三者視点で語ることです。 そのため何が原因でトラブったのかが推測しやすい。 解雇になる時もさすがに言いづらそうにはなるものの、ちゃんと分かりやすい経緯を語ってくれるのです。
今までは主に責任感の欠如からくる解雇が主だった気がしています。 しかし最近彼は配信者として、良くも悪くも顔が売れてきました。 一般人として生きるには多くのネットタトゥーを作りすぎたかも知れません。
あくまで趣味としてやってきた配信が「配信業」になる日は近いのでしょうか? 個人的にはあまりやってほしくはありませんし、潜在的にそういう要求の方が強い気がしています。
現在の金銭感覚を矯正し、僕たちは寂しくなりますが配信をやめ、まじめにコツコツやることが七原君の一番の幸せかなと思います。